2017年6月29日に放映された「アンビリバボー 豊田商事詐欺事件」の中で取り上げられた中坊公平さんの森永ヒ素ミルク事件に関係する紹介の中で一部不正確な箇所があったので、番組製作責任者に対し訂正の要請をしました。以下に要旨を掲載します。
(※残念ながら、今日までレスポンスは何もありません)
拝啓 守る会は、昭和30年に発生した森永乳業製ドライミルク中毒事件の全国で唯一の被害者団体です。
さて、6月29日放送の人気番組「奇跡体験!アンビリバボー 豊田商事詐欺事件」について一部に私どもにも関係のある箇所があったため、お手紙差し上げることといたしました。番組内で中坊公平氏の森永ヒ素ミルク事件解決に対する業績紹介があり、「国を相手に勝訴」「国とメーカーを相手に勝利」と流されておりました。
しかし、実際にはこの裁判は、守る会側が「訴えの取り下げ」をおこない、判決は出されていないのです。裁判は守る会側に有利に展開していたのですが、一刻も早く被害者救済を開始したいと願っていた守る会側が、裁判所外で始められた「三者会談(国、森永、守る会による会談)」の中で森永側が全面的に謝罪し責任をとることを約束したため、裁判を取り下げたのです。よって、番組の中で紹介されていた「勝訴」は事実と異なっております。「三者会談」に基づいて、被害者救済機関である財団法人ひかり協会(以下、ひかり協会)が設立されて今年で44年目になります。森永は責任を取り続け、国もひかり協会に協力し続け、守る会も親から子へと引き継がれ、幸いにも被害者救済事業は継続しています。今年も8月に第50回「三者会談」を開催します。
可能であれば、「勝訴でなく被害者側の訴えの取り下げにより裁判は終結したが、中坊公平元弁護士らの奮闘により裁判は被害者側に有利に展開した」旨、訂正していただければ有り難く存じます。今後とも、被害者救済をあたたかく見守っていただけることを願って、ご対応のほど、宜しくお願い致します。 敬具