第51回(2019年度)運動方針(案)

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2019年度運動方針(案)

 

2019年度運動方針(案)

 

 

2019年4月21日常任理事会総会決定

 

1.はじめに 

1)1969年に丸山博教授らによって森永ひ素ミルク中毒事件が再び社会問題化された「14年目の訪問」から50年の歳月が過ぎようとしている。また、ひかり協会による救済事業はすでに45年を経過した。支援をいただいた多くの方々と救済事業をつくりあげてきた「三者」関係者に対し、唯一の被害者団体として心より感謝を申し上げる。そして、今後も被害者救済のため、また食の安全・安心のために全力を挙げることを誓うものである。

 (2)今年の1月10日に、厚労省から「65歳問題」に係る事務連絡「(公財)ひかり協会による障害のある森永ひ素ミルク中毒被害者への適切なサービス提供に向けた取組に対する協力について(依頼)」が発出された。これは、65歳以降には障害者総合支援法よりも介護保険制度を優先適用されるために起こるサービスの低下を招かないようにする趣旨で、各自治体に対して発出されたものである。

数年前から、全国の高齢障害者から「65歳になった途端にこれまで受けていた必要なサービスが打ち切られた」と声が上がっており、やがて障害のある被害者にとって重大な問題になるとして、守る会はひかり協会とともに「三者会談」の重要課題として取り組んできた。

その結果、ひかり協会から相談があった場合は「介護保険サービスの支給量・内容では十分なサービスが受けられない場合には、障害者総合支援法に基づく介護給付費等を支給するなど、適切な運用に努めるように依頼する」といった内容の事務連絡が出された。

このことは、「三者会談」を長年続けてきた成果であり、厚労省も被害者に寄り添う立場に立っているものとして高く評価できるものである。 

(3)昨年、森永乳業の商品自主回収という事故が2件発生した。短期間に連続したことは重大な問題であり、森永乳業に対しては猛省を求めるとともに、今後も再発防止を万全なものにするよう強く要請する。

 

2.救済事業の推進に責任をもつ活動

(1)第二次10ヵ年計画の推進

① 2つの「ブロック年次計画」の達成

40歳以降の被害者救済事業のあり方」に基づき、2020年度までの「ブロック年次計画」にしたがって、事業が計画的に実施されている。各都府県本部は「ブロック年次計画」の達成に向け、「事業推進の軸」(二者懇談会及び救済事業協力員)の活動を通して主体的な取組を行う。

各地で積極的に取り組まれているふれあい活動については、引き続き計画的に実施するとともに、地域的に近い協力員等に働きかけることで新たな参加者を増やす。ふれあい活動に参加することで仲間同士のつながりを深め、障害のある仲間の生活や思いを知る機会として重視する。

また、自主的グループ活動の活性化を通して、積極的な健康づくりを進めるとともに、施設入所等により社会参加の機会が少ない障害のある被害者に対する近隣への外出支援にも取り組む。

対策対象者名簿に障害被害者以外の被害者の名前も登載する取組は、事件の風化防止とともに、高齢化に備えて健康を守るため行政施策を利用しやすくする取組である。引き続き個人情報の保護に留意しながら、全会員の登載をめざす。

② 第二次10ヵ年計画の総括(案)等の検討

今年度は、「被害者実態把握調査2017」の結果報告を理解したうえで基礎資料として活用し、第二次10ヵ年計画の総括(案)及び第三次10ヵ年計画(骨子案)の検討を二者懇談会等において積極的に行う。あわせて今後の守る会運動についても検討を開始する。

これらの重要な検討を通して、被害者の課題や2つの重点事業の取組成果を明らかにし、高齢期の課題に対応できる救済事業となるよう努める。

③ 救済事業協力員活動

アンケート①対象者全員に対して、検診受診・事業参加の勧奨や「私の健康設計」を活用した健康づくりの話題交流など、仲間としての「呼びかけ」活動を中心にした救済事業協力員活動が展開されている。また、「被害者実態把握調査2017」の結果報告においても、「救済事業協力員活動を知っている被害者のほうが、健診・がん検診・歯科の受診率すべてに関して10ポイント前後高く、救済事業協力員活動の成果が考えられる」と、救済事業協力員活動が高く評価されている。これらは、守る会の組織的協力の成果であり、三者会談確認書に基づく救済事業推進の役割と責任を果たす大きな取組である。積み上げてきたこれらの経験を活かし、地域ごとの協力員同士のつながりをいっそう強め、「連帯して健康を守るネットワークづくり」を推進する。

 

(2)現地事務所の運営に対する協力

守る会会員をはじめとする被害者の願いを現地事務所の取組に反映させるようにするとともに、現地事務所が行う救済事業が進むように協力する。そのために以下の取組を強化する。

①現地二者懇談会、ブロック二者懇談会に出席し、守る会として  の意見や被害者の 声を積極的に伝える。

②協会の諸行事や取組の準備・運営に主体的な役割を果たす。

③地域救済対策委員会に守る会組織を代表して出席し、運動方針や常任理事会決定に基づく意見を述べるなどの協力をする。

④出張所閉所後の救済事業が円滑に取り組まれるように協力する。

 

3.「三者会談」構成団体の信頼に基づく協力関係の強化

(1)行政協力

高齢期に対応できる救済事業としていくためには、被害者をめぐる保健・医療・福祉・介護などの課題に対して、三者会談確認書に基づく行政協力がいよいよ重要となってきている。

守る会は、今後も「三者会談」及び「三者会談」救済対策推進委員会で三者会談確認書に基づく様々な協力を要請していく。特に、救済事業の実施と深く関連する保健医療制度や障害者総合支援法施策及び介護保険制度等の充実や、今後大きな課題となる介護保険優先原則への個別事例に基づく対応などについて、厚生労働省に協力を要請していく。

都府県本部の活動では、引き続き都府県等の行政協力懇談会に役員が出席し、高齢期の健康課題(生活習慣病、二次障害など)や障害のある被害者の抱える課題(生活の場の確保、日中活動の場の確保など)についての行政協力を要請する。

また、「65歳問題」については、二者懇談会で具体的事例について十分協議したうえで、厚生労働省が2019110日に3部局連名で発出した事務連絡「(公財)ひかり協会による障害のある森永ひ素ミルク中毒被害者への適切なサービス提供に向けた取組に対する協力について(依頼)」に基づき、本人の意向を踏まえて個々の実態に即した支給決定がなされるよう行政協力を要請する。

 

(2)森永乳業との協力関係

引き続き三者会談の調印団体として、救済事業に協力し合う関係を維持する。一方で、この1年間に発生した森永製品の安全・安心に係わる事故ついては被害者団体として必要な対応と確認を行う。

①守る会と森永乳業による二者協議の場で、救済事業の完遂に責任を持つように森永乳業に要請する。

2018年の2件の事故の教訓を重視し、森永製品の安全・安心のための事故の防止策及び社内での意識向上対策について説明を求め、取組の確認を行う。

③事件の風化を防ぎ、救済事業への理解を深めるために、社内研修への講師派遣を継続する。

 

(3)専門家の理解と協力

 障害のある被害者への相談対応や事例検討、検診結果に対するフォロー、ウイルス性肝炎対策への協力、健康課題に対するアドバイスなど、約300人にのぼる専門家による助言や協力は極めて重要である。

 地域救済対策委員に推薦された守る会委員は、「ブロック年次計画」の達成のために、専門家の事業に対する理解と協力が得られるように要請する。

 

4.組織強化の取組

(1)全国本部の強化

  第二次10ヵ年計画の総括(案)及び第三次10ヵ年計画(骨子案)の検討などの救済事業に責任をもつ活動や「三者会談」構成団体の信頼に基づく協力関係を強化する活動など、守る会はこれまでになく重要な役割が求められている。

  そのため、第二次10ヵ年計画の推進などの重要課題について常任理事会において理解を深め、討議を促進することにより全国単一組織としての全国本部の強化を図る。

 また、新たな四役を加え、体制を強化する。

 

(2)組織と財政の改革実施

  2017年の第49回全国総会は、「現在、被害者会員が60歳代になっていることから、組織的に会員の高齢化と年金生活への移行に備える」ための組織と財政の改革を決定し、会議の効率化、都府県本部・支部の活動促進、会費減額のいずれの取組も具体化されている。

   2018年の第50回全国総会より変更した代議員選出基準で開催したが、代議員148名を含む275名が出席し、全体として重要な成果を達成することができた。

 2019年度は、それぞれの改革の取組を円滑に実施することをめざす。

 

(3)都府県本部及び支部の強化

   組織と財政の改革の実施により、全国的には都府県本部及び支部の活動強化が図られている。

  2019年度は、支部活動の促進とあわせて健康を守るための自主的グループ活動及び障害被害者を訪問するふれあい活動を促進し、全体として都府県本部及び支部の活動強化をめざす。

 

(4)会員拡大

2    2018年度の新たな入会者は95名であり、全被害者会員のアンケート①被害者に占める会員の割合は、●●%となった。

    会員拡大の取組は、組織強化にとどまらず、協力員活動や対策対象者名簿登載の取組とも関連している。そのため、2019年度も事件に係る唯一の被害者組織として、引き続きアンケート①被害者の過半数の会員をめざす。

 

(5)学習

『歴史学習版』や『60周年記念冊子』を活用した守る会運動の歴史、三者会談方式に基づく救済事業の学習は引き続き重要課題である。新たな入会者の都府県本部での学習も重視する。 第二次10ヵ年計画の実施と関連する障害者総合支援法施策や介護保険制度の学習を重視する。特に「65歳問題」への対応は、障害のある被害者にとって重要課題であるため、協会との二者懇談会などでの学習をめざす。

地域の状況に即して、他の障害者団体等との連携した取組を検討する。

 

(6)広報

   機関紙「ひかり」の紙面充実を図る。都府県本部及び支部の活動が促進されていることから、年3回以上の積極的な投稿をめざす。

  ホームページによる事件と救済事業、守る会運動の理解促進に取り組む。

  ひかり協会会報での「守る会からのお知らせ」を継続する。

  関連して、都府県本部の広報紙等の発行を促進する。

 

 

 

 

 

  ひかり協会ホームページもご覧ください

    http://www.hikari-k.or.jp/

 

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