2021年度運動方針

ホーム 守る会とは 2021年度運動方針

2021年度運動方針(第一次案)

 

2021年度運動方針(第一次案)

 

           2021年2月28日決定

 


1.はじめに

(1)昨年の初めから世界に拡大した新型コロナウイルス感染症の猛威は1年を経た現在(2月現在)も収束せず、日本においても多くの国民の命と健康、生活が脅かされ、経済活動の悪化も続いている。

 パンデミック(感染症の世界的大流行)を経験して明らかになった事のひとつが、弱者ほどその打撃を受けやすいという事である。重症化リスクは高齢者や基礎疾患のある者ほど高く、生活困難は非正規労働者などを直撃する傾向が見られた。

 近年の震災や豪雨災害などの自然災害も、弱者ほど大きな打撃を受けている。森永ひ素ミルク中毒事件の被害者は全員が65歳を超えて高齢期に入り、障害や健康被害を有する被害者も多い。被害者救済の中心的事業である「継続的健康管理」「治療・養護」「生活保障・援護」がいよいよ重要となっている。守る会は唯一の被害者団体として、被害者の声を集め、願いを実現するための様々な取組を進めなければならない。

 

(2)ひかり協会から、2020年3月に「40歳以降の被害者救済事業のあり方」(改正案)が提案され、同年7月に「第三次10ヵ年計画(案)」が提案された。いずれも今後の救済事業にとって基本的な方針となるものであり、守る会としても積極的に検討し、意見を述べてきた。今後は、改正された「40歳以降の被害者救済事業のあり方」(以下、「あり方」)に基づき、「金銭給付基準」「2つの援助要綱」及び「協力員制度要綱」の改正に向けた検討が開始される。引き続き守る会の組織的な検討を重視する。

 また、「第三次10ヵ年計画」の前期には「終生にわたる事業と運営・体制」について検討が開始され、決定される予定である。救済事業の完遂のために、守る会として最大限の力を注ぐ必要がある。

 

2.救済事業の推進に責任をもつ活動

(1)第三次10ヵ年計画の推進

 ① 2つの重点事業の「2021年度単年度計画」に基づく事業への協力

今年度は、第三次10ヵ年計画前期初年度が始まり、第二次10ヵ年計画の総括を踏まえた「自主的健康管理の援助の単年度計画」及び「障害のある被害者の生活設計実現の援助の単年度計画」に基づき、事業が計画的に実施されている。各都府県本部は「事業推進の軸」(二者懇談会及び救済事業協力員)の活動を通して、より主体的に事業推進に取り組む。ただし、事業の実施にあたっては新型コロナウイルスの感染防止対策を重視して検討する必要がある。

ふれあい活動については、昨年度は新型コロナウイルス感染拡大によりほとんど実施できなかった。今年度は、感染の状況をみて慎重に実施する。ふれあい活動に参加することで仲間同士のつながりを深め、障害のある仲間の生活や思いを知る機会として重視する。

同様に、自主的グループ活動についても、感染状況に応じて慎重に判断する必要があるが、心身の健康づくりや社会参加の機会が少ない障害のある被害者に対する近隣への外出支援など意義のある取組であるため、工夫しながら取り組む。

「対策対象者名簿」に被害者の名前を登載する取組は、事件の風化防止とともに、高齢化に備えて行政による適切かつ有効な相談対応が行われるための重要な取組である。引き続き個人情報の保護に留意しながら、全会員の登載をめざす。

 ② 救済事業協力員活動

アンケート①対象者全員に対して、検診受診・事業参加の勧奨や「私の健康設計」を活用した健康づくりの話題交流など、仲間としての「呼びかけ」活動を中心にした救済事業協力員活動(以下、協力員活動)が展開されている。コロナ禍による外出自粛など人との交流に制限がある中でも、積極的に「呼びかけ」活動が行われ、被害者同士のつながりに深まりが見られた。守る会の組織的協力の成果であり、三者会談確認書に基づく救済事業推進の役割と責任を果たす大きな取組である。積み上げてきたこれらの経験を活かし、地域ごとの協力員同士のつながりを一層強め、「連帯して健康を守るネットワークづくり」を推進する。

 ③重要な「改正案」の検討

改正した「あり方」に基づき、「金銭給付基準」(改正案)、「自主的健康管理の援助要綱」(案)と「生活設計実現の援助要綱」(案)、「協力員制度要綱」(改正案)の検討に積極的に参加し、救済事業を推進する責任を果たす。

特に協力員活動については、昨年度に行った「あり方」(改正案)に対する守る会の意見において、「活動を続けることの重要性とともに負担感を軽減する必要性」を強く訴えた。これらを踏まえた「協力員制度要綱」となるよう、主体的に検討に参加する。

 

(2)現地事務所の運営に対する協力

守る会会員をはじめとする被害者の意見・要望を現地事務所の取組に反映させるように努め、現地事務所が実施する救済事業の促進に協力する。被害者から信頼される事務所運営のために、以下の取組を行う。

①現地二者懇談会、ブロック二者懇談会に出席し、守る会としての意見や被害者の声を積極的に伝える。そのために、センター長との事前打合せを重視し、職員と守る会役員の意思疎通を図る。

②協会の諸行事や取組の準備・運営に主体的な役割を果たす。

③地域救済対策委員会に守る会組織を代表して出席し、運動方針や常任理事会決定に基づく意見を述べるなどの協力をする。

④統廃合推進検討委員会の提起を積極的に受け止め、事業の進捗状況や障害被害者の状況を見極めて意見・要望をまとめる。また、出張所閉所後の救済事業が円滑に取り組まれるように協力する。

⑤地区センター長の交替にあたっては、ブロック制実施要綱に基づく事前協議に協力する。

⑥Web会議の参加には可能な限り協力する。

 

3.「三者会談」構成団体の信頼に基づく協力関係の強化

(1)行政協力

高齢期の様々な課題に対応するために、被害者をめぐる保健・医療・福祉・介護などの課題に対して、三者会談確認書に基づく行政協力がいよいよ重要となってきている。

 守る会は、今後も「三者会談」及び「三者会談」救済対策推進委員会において、三者会談確認書に基づく行政協力を要請していく。特に、救済事業の実施と深く関連する保健医療制度、障害者総合支援法施策、介護保険制度などの充実や介護保険優先原則に係る残された課題の解決、対策対象者名簿登載の被害者からの相談があった場合の市区町村における適切な対応が行われる仕組みづくりなどについて、厚生労働省に協力を要請していく。

 都府県本部の活動では、引き続き都府県等の行政協力懇談会に役員が出席し、事件の風化防止の取組とともに、高齢期の健康や介護の課題、障害のある被害者の抱える課題(「生活の場」の確保、日中活動の充実、65歳問題の解決など)について、行政協力を要請する。

 
 (2)森永乳業との協力関係

森永乳業に対しては、引き続き三者会談の調印団体として救済事業の完遂に責任を持つことを求めると同時に、救済事業に協力し合う関係を維持する。

①守る会と森永乳業による二者協議の場で、救済事業についての理解と協力を求める。

②森永製品の安全・安心のため、社内での事故防止及び意識向上の取組強化を要請する。

③引き続き、守る会役員が社内研修講師としての役割を果たし、社内における事件の風化を防ぎ救済事業への理解を深める。

 

  (3)専門家の理解と協力

 障害のある被害者への相談対応や事例検討、検診結果に対するフォロー、ウイルス性肝炎対策への協力、健康課題に対するアドバイスなど、約300名にのぼる専門家による助言や協力は極めて重要である。

 地域救済対策委員に推薦された守る会委員は、守る会の立場に基づく活動を通じて、関係する専門家の事業に対する理解と協力を促進させるよう取り組む。

 

4.組織強化の取組

(1)全国本部の強化

 2020年6月の第52回全国総会は、初めて書面決議を行った総会となり、全議案が全都府県本部により承認され、全国単一組織としての統一と団結を改めて確認する機会となった。また、全国代表者会議や常任理事会、四役会議がWeb会議で開催されるなど、新たな組織運営の可能性を開く重要な成果があった。

 2021年度は、この1年間の組織運営の前進に確信をもち、新型コロナウイルス感染症対策をとりつつ、全国総会などの安定した組織運営をめざし、その活動を通じて全国本部の組織強化を図る。

 

(2)都府県本部及び支部の強化

  2020年7月の都府県本部総会は、2つの県本部が新型コロナウイルス感染症対策を講じた会議を開催し、他の17都府県本部が書面決議等となった。いずれの都府県本部もこれまでに経験したことのない困難なコロナ禍に対し、創意工夫した組織活動を行い、組織の強化を図った。また、新型コロナウイルス感染拡大により活動困難な状況があったが、協力員による「呼びかけ」活動や、感染症対策を講じた支部活動による支部の組織強化が図られた。

  2021年度は、第三次10ヵ年計画による事業が開始され、「終生にわたる事業と運営・体制」の検討が始まる。そのため、救済事業を開始した親の願い(守る会運動の原点)に立ち返り、救済事業に果たした守る会運動の意義と役割を再確認することを通じて、親から引き継いだ守る会運動に確信をもった都府県本部及び支部の組織強化をめざす。

 
(3)会員拡大

 2020年度は、新型コロナウイルス感染拡大に伴い組織活動の計画変更を余儀なくされ、また、協会事業でも現地交流会が開催されないなどの困難があったが、協力員による「呼びかけ」活動が積極的に取り組まれ、工夫した支部活動が実施されるなどにより、新たに46名の被害者が入会し、被害者会員は、アンケート①被害者の  %となった。

2021年度は、これまでの活動に確信をもち、引き続きアンケート①被害者の過半数の被害者の入会を方針とし、入会者の守る会活動やひかり協会行事への参加を重視する。

 

(4)学習

2021年度は、第三次10ヵ年計画前期の1年目となり、期間中に予定されている「事業と運営・体制」に係る重要課題の理解が大切となる。そのため、これまでの守る会運動や救済事業の基本的事項である「『14年目の訪問』の意義」や「三者会談確認書」、「救済の基本理念」(松山合宿統一見解)などについて、改めて理解を深める学習に取り組む。

改正された「あり方」の理解を重視し、介護保険制度や障害者総合支援法などの救済事業に関連する制度や法律の学習に取り組む。また、地域の状況に即して、他の障害者団体等との連携した取組を検討する。

 

(5)広報 

 2020年度は、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、毎月発行の機関紙「ひかり」を6回休刊することとなった。都府県本部の活動が困難となったが、工夫した総会の開催やリハビリ生活などの投稿があった。

 2021年度は、松山合宿統一見解など事業と運動に係る重要事項を掲載し、学習活動に資する。

都府県本部活動では、Web会議の開催なども加えた多彩な活動内容の投稿をめざす。

 ホームページによる事件と救済事業、守る会運動の理解促進等に取り組む。 

ひかり協会会報での「守る会からのお知らせ」を継続する。

都府県本部の広報紙等の発行を促進する。

 

  ひかり協会ホームページもご覧ください

    http://www.hikari-k.or.jp/

 

● 60周年記念冊子(還暦記念誌)500円で頒布中。お申し込みは、06-6371-5304(守る会 平松)まで。どなたにでもお分けします。

● 記事内容で個人名が書かれているものもあります。お名前の削除要請については上の電話番号までご連絡ください。 

 

 

Pagetop