6月21日に開催された第58回守る会全国総会で、新たに全国本部理事長に選出いただきました。
守る会は、1955(昭和30)年に起きた森永ひ素ミルク中毒事件の被害者と親で組織する団体ですが、今日では被害者本人会員が99.3%を占めています。
国民からの支援を受けて 親たちの運動が実を結び、1974(昭和49)年に被害者を救済する機関である公益財団法人ひかり協会が設立され、半世紀を超えました。
この間、私たちは、加害企業である森永や厚生労働省と年間5回以上にのぼる定期的な協議の場をもち、安定した救済事業が続くように努めてきました。その結果、森永からの救済資金は一度も途切れることなくひかり協会に拠出されており、厚生労働省はじめ各地の自治体による救済事業への協力は着実にひろがってきています。
こうして、現在では、多くの被害者から「守る会があってよかった」「ひかり協会による救済事業があってよかった」と言われるようになりました。
昨年9月には亡くなられた被害者に対する慰霊の場として開催した「70周年記念式典」の中で、関係者一同、二度と同じような事件を繰り返さないという決意をし、恒久救済を完遂させるために協力し合うことを誓い合いました。
現在、被害者の多くは70歳を超えていますが、障害のある被害者についてはもちろんのこと、これまで通常の生活を送ってきた被害者も健康や生活に関する問題をかかえるようになってきています。守る会は、それらの課題に対しても積極的に意見を述べ、ひかり協会の運営にも主体的にかかわっています。
一昨年3月にひかり協会理事会は、守る会からの提言を尊重して「終生にわたる事業と運営・体制についての構想」を決定し、その中で「ひかり協会は最後まで被害者の声を反映させることを重視し、すべての被害者が亡くなり恒久救済が完遂するまで存続する」と明言しました。
私たちは、多くの人たちに森永ひ素ミルク中毒事件と守る会の活動を知ってもらい、二度とこのような痛ましい事件を起こさず、すべての公害事件の被害者が救済されることを願うものです。
理事長 江浪朝一

