第49回(2017年度)運動方針

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2017年度運動方針

2017年度運動方針 2017年6月18日全国総会決定

 

 

1.はじめに

(1)20167月に起きた相模原障害者施設殺傷事件は、全国の障害者とその家族を震撼させ、多くの国民が怒り悲しんだ。この事件については様々な側面から問題が取り上げられているが、どんなに障害の重い人でもそのかけがえのない命は決して奪われてはならず、「障害者はいらない。安楽死させるべきだ」などということは決して正当化されてはならない。

ひ素ミルク中毒事件により障害をもった被害者の生命と安全を守り、人間らしい生活・人生を過ごせるように社会的な制度や施策を実現するとともに、豊かな救済事業を維持・発展させる必要がある。

(2)2016年度の疫学研究結果によれば、比較的健常な被害者の死亡やがん罹患の状況は一般国民とほぼ変わらないということである。しかし、60歳を超えて、多くの被害者が自身の健康維持や医療費負担増大に不安を持つようになってきている。健康被害を受けたすべての被害者の健康を守り、安心して検診や医療を受けられるように、救済事業を継続させなければならない。

救済事業協力員活動を中心として、被害者同士で連帯して健康を守り合う取組をいっそう強化する必要がある。

(3)2017年に入り、肝炎治療薬の偽薬が発見された。食品や薬品が安全であることは当然のことである。そのことがおろそかにされる危険性と重大性を、食品公害被害者の団体として広く社会に訴え続けなければならない。

 

2.救済事業の推進に責任をもつ活動

(1)第二次10ヵ年計画の推進

① 2つの「ブロック年次計画」の達成

40歳以降の被害者救済事業のあり方」(以下、「40歳以降のあり方」)に基づき、2020年度までの「ブロック年次計画」にしたがって、事業が計画的に実施されている。各都府県本部は「ブロック年次計画」の達成に向け、「事業推進の軸」(二者懇談会及び救済事業協力員)の活動を通して主体的な取組を行う。

また、守る会が提起した「今後の自主的グループ活動の方向性」を受けて改正された「自主的救済活動促進助成金実施要綱」及び「自主的救済活動促進助成金実施要綱(改正)の運用について」に基づき、自主的グループ活動を積極的に活用する。自主的グループ活動の活性化を通して、積極的な健康づくりを進めるとともに、施設入所等で外出のニーズや必要性の大きい障害のある被害者に対する近隣への外出支援にも取り組む。

対策対象者名簿に障害被害者以外の被害者の名前も登載する取組は、事件の風化防止とともに、高齢化に備えて健康を守るため行政施策を利用しやすくする取組である。引き続き個人情報の保護に留意しながら、全会員の登載をめざす。

② 救済事業協力員活動

検診受診・事業参加の勧奨や「私の健康設計」を活用した健康づくりの話題交流など、仲間としての「呼びかけ」活動を中心にした救済事業協力員活動が展開されている。地域ごとの協力員同士のつながりをいっそう強め、自主的グループ活動やふれあい活動を活性化するなど、「連帯して健康を守るネットワークづくり」が進むように取り組む。これらの活動に対して組織的に協力し、三者会談確認書に基づく救済事業推進の役割と責任を果たす。

③ 被害者実態把握調査への協力

「被害者実態把握調査2017」は、アンケート①被害者全体の現状や課題を明らかにし、高齢期の課題に対応できる救済事業にしていくことを目的に実施される。調査結果を貴重な記録として残し、そのことを通して、事件の風化防止とさらなる公害被害の発生防止に役立てるという意味も重視して、実施に当たっては積極的に協力する。そのため、今回の実態調査では全会員による調査票作成をめざす。

(2)地区センター事務所を中心とした事務局運営に対する協力

2017年度から、関東、九州に続き四国ブロックもセンター事務所のみで運営することになった。守る会は、ブロック二者懇談会をいっそう重視し、7つの地区センター事務所を中心とした現地の救済事業に協力する。

  1. 全国単一組織として、運動方針や常任理事会方針に基づいた協力をする。

    ②ブロック二者懇談会や現地二者懇談会に出席し、救済事業に協力する立場から積極的に発言する。

    ③救済事業協力員活動やふれあい活動をはじめとする様々な事業の推進に協力する。

    ④現地交流会等の諸行事の運営に主体的な役割を果たす。

     

    3.「三者会談」構成団体の信頼に基づく協力関係の強化

    (1)行政協力

    高齢期に対応できる救済事業としていくためには、被害者をめぐる保健・医療・福祉・介護などの課題に対して、三者会談確認書に基づく行政協力がいよいよ重要となってきている。

    守る会は、今後も「三者会談」及び「三者会談」救済対策推進委員会で三者会談確認書に基づく様々な協力を要請していく。特に、救済事業の実施と深く関連する保健医療制度や障害者総合支援法施策及び介護保険制度等の改善、今後大きな課題となる介護保険優先の課題への対応などについて、厚生労働省に協力を要請していく。

    都府県本部の活動では、引き続き都府県等の行政協力懇談会に役員が出席し、高齢期の健康課題や障害のある被害者の抱える課題(生活の場の確保、65歳問題、二次障害対策など)について、守る会の立場で行政協力を要請する。

    (2)森永乳業との協力関係

    守る会と森永乳業は被害者救済については協力し合い、信頼し合う関係にある。その関係を強化するため、次の取組を進める。

    ① 守る会と森永による二者協議等の場で、救済資金の確保をはじめ恒久救済事業の完遂に責任を持つよう森永に要請する。

    ② 事件の風化を防ぎ、救済事業に対する理解を深めるために、社内研修への講師派遣を継続するとともに講話内容の充実に努める。

    ③ 救済事業に協力し合うことにより信頼関係をいっそう強める。

    (3)専門家の理解と協力

    障害のある被害者への相談対応や事例検討、検診結果に対するフォロー、ウイルス性肝炎対策への協力など、数多くの専門家の助言や協力は極めて重要である。

    そのため、地域救済対策委員会に推薦された守る会委員は、守る会の方針や要望を適切に伝えるとともに、「ブロック年次計画」の達成のために、専門家の事業に対する理解と協力が得られるように要請する。

     

    4.組織強化の取り組み

    (1)全国本部の強化

    被害者救済事業は現在、第二次10ヵ年計画第二期3年目に入り、2つの重点事業の促進及び関係団体・専門家の協力を強化するにあたって守る会は、より重い役割と責任が求められている。

    また、救済事業と関連する社会保障制度改革の関係でも三者会談調印団体及び運動団体としての役割が増加している。

    そのため、単一指導部としての常任理事会の運営を充実させる。

    (2)組織と財政の改革

    現在、被害者会員が60歳代になっていることから、組織的に会員の高齢化と年金生活への移行に備えることが必要となっている。そのため今後、全国本部関係の会議を効率化し、都府県本部や支部の活動促進を図るため、以下のとおり組織改革を行う。また、「年金世代」へ移行することによって多くの会員の所得が減少するため、会費を減額する。関連する規約を改正する。

    全国総会の代議員の選出基準を現行の「会員10名につき1名」から「会員15名につき1名」に変更する。なお、開催地府県については今後、適切な時期に検討を開始する。

    常任理事会の会議開催を効率化するため、1月開催の常任理事会を2月に開催される拡大本部二者懇談会の日に同日開催する。(2月の常任理事会は従来どおり開催する。)

    (3)都府県本部及び支部の強化

    第二次10ヵ年計画の達成にむけた取組で都府県本部に求められる役割はさらに重要となっている。都府県本部は二者懇談会や救済事業協力員活動、都府県行政協力懇談会での役割を担うための組織強化をめざす。

    被害者会員が60歳代に入り、退職等により社会との関わりが減少することから、支部活動を促進し、支部の組織強化をめざす。

    支部活動では、より身近な会員同士の交流を深めることに重点を置くため、「今後の支部活動のあり方」及び「支部活動のてびき」に基づき、支部の活動促進を図る。また、「今後の自主的グループ活動の方向性」に基づき支部活動と自主的グループ活動を整理し、健康を守るための自主的グループ活動やふれあい活動を促進させる。

    (4)会員拡大

    事件に係る唯一の被害者組織として、引き続きアンケート①被害者の過半数の会員をめざす。会員拡大は、救済事業協力員による「呼びかけ」活動や未入会被害者への入会案内の送付などにより取り組む。また、新たに入会した被害者の守る会活動や協会行事への参加を重視する。

    (5)学習

    60周年記念冊子などを活用し、事件史や「三者会談方式」に基づく救済事業について理解を深める。

    第二次10ヵ年計画に関連する保健医療制度や障害者総合支援法施策、介護保険制度についての学習を重視する。また、疫学研究結果について二者懇談会等で学習する。

    地域の状況に即して、他の障害者団体等との連携した取組を検討する。

    (6)広報

    機関紙「ひかり」の紙面充実を図る。都府県本部及び支部の活動が促進されていることから、年3回以上の積極的な投稿をめざす。

    ホームページによる事件と救済事業、守る会運動の理解促進に取り組む。

    ひかり協会会報での「守る会からのお知らせ」を継続する。

    関連して、都府県本部の広報紙等の発行を促進する。

 

 # ひかり協会ホームページもご覧ください

    http://www.hikari-k.or.jp/

 

● 60周年記念冊子(還暦記念誌)500円で頒布中。お申し込みは、06-6371-5304(守る会 平松)まで。どなたにでもお分けします。

 

 

 

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